今回は神社の銅板屋根の吹き替えの様子です。
昭和35年に祖父も棟梁の一人として建立された建物ですが、さすがに57年も経つと年老いていました。
瓦は素焼き瓦で釉薬無しで出来ています。
こんなに温暖化になる前は、冬の凍害(瓦が水を吸い、凍って割れる)で毎年沢山割れていたにもかかわらず、誰かが「家守」として、瓦の差し替え(維持管理)をされていた事と思います。
木造の建物は雨漏りが大敵です。
※雨漏り→木部の不朽→腐朽菌→匂いの発生→白蟻→動物の侵入(鼠・イタチ・ムササビ)等の占有→倒壊。
ここまでになるには、人間の存在が無い場合です。
動物は人間の気配を感じ無くなると、すぐにこの行動をとります。
なぜか、白蟻でさえも、人がいなくなると3ヵ月目ごろから活動します。(経験より)
人は火と水を使います。
生活すると水蒸気が発生し、湿度が上昇、温度差により結露が発生します。
これが、木材を腐朽させる原因です。
ところが、神様や仏様の住まいは、それが有りません。
人が居なくても、風通し良くし、雨漏りさえ気を付ければ、木造は長持ちするのです。
既設の銅板に穴が開いていたので撤去し、防水紙の張替が済んだところです。
台風でこの素屋根が飛ばないかハラハラしていました。
おまけ
現場から松江城が見えました。
鳥や神様はうらやましいですね。