社長ブログ
懸魚(げぎょ)取替、若手が挑戦!

彫刻 初体験!

島根県出雲市にある一畑薬師の懸魚の取り換えをしました。
観音堂の東面の懸魚は東風が強いのか、痛みが西面よりひどい状態でした。 今このタイミングで取り換えなければ外部足場無しでは、近づく事が出来ません。 高所作業車も全く近寄ることが出来ません。
急遽取り換えが決まり、直ぐに材料を手配しましたが、以前の物が「楠(くすのき)」と言われるもので、仏像などの彫刻にも使われるものでした。 幸い近くの木材屋さんから調達できましたが、生木で乾燥はしていませんでした。
下記の中から2枚購入しました。

地上からの見ると小さい物のように見えますが、降して目の前で見るとかなり大きい物です。 重いです。

すぐに含水率を測定しましたが、一ヶ月ぐらい「冬の空っ風に当てる」事で半分ぐらいなりました(冬の風は湿度が≒30%)。 しかし「楠」は割れにくいのでタイムリミットぎりぎりまで「空っ風方式」で乾燥させ、作業に取り掛かりました。



↓「六葉」と言われる部材です。

現場での取りつけは重たいので足場をしっかりと作り、4人で運び、何とか取付が完了しました。


ベテランの大工さんにも手伝ってもらい難なく作業完了しました。
こんな作業がこの地域でも今後も継続できるように職人の育成に努力していきたいものです。
木造建築は、全ての職業の根底にあると思います。人の生活を支えています。 住宅建材メーカーがいくら良い物を販売しようとしても、大工さんがいなくなれば「取付が不可能」です。 大工さんがいなくなれば「住宅の修理は不可能」になります。 住宅の「メンテナンス」も出来なくなります。
大工さんの育成に、個人も国も取り組んでいただきたいと思います。
住宅産業が、地方創生のカギを担っているのです。
ぜひお力添えをお願いします。
本当に、よろしくお願い致します。