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出雲の国、唯一の床柱?

「前丸磨き丸太」の床柱は出雲特有の床柱だったんです。

この、柱の皮を磨いて両サイドを削ったものが「杉の前丸太鼓」と言われる床柱です。

昔はこの膝(下から30cm)に、11枚の木目があると良いと言われていました。

あくまでも「自然の木」なので、見つかりそうで、今では見つかりません。 買い求める人もいません。

この床柱は、弊社が昔まとめ買いした物の一部です。 ようやく日の目を見ました。

絞丸太や、四方柾黒松床柱、赤松丸太、などは色々使いましが、前丸太鼓は特別でした。

これは、どんな落とし掛け、や床框にデザイン上マッチしたのです。

床柱が出しゃばり過ぎず、存在感があり、質素で奥ゆかしい存在でした。

今やそんな奥ゆかしを楽しむ人も居なくなりました。

この建物は先代様と10年を掛けて設計し、中国山脈の「松の木」を使い建てた建物です。

15年前はそんな古代工法を実践した職人が存在していました。 ラストサムライならず、ラスト大工とでも言いましょうか。

まさか、自分たちが「ラスト大工」になろうとは? 誰も思っていませんでした。

そんなお仕事をさせていただいた現代のお施主様と、お亡くなりなった先代様に感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとうございました。

もう少し先代様の「思い」を実現させるために一緒に頑張らせてください。

よろしくお願いします。

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