社長ブログ
出雲の国、銘木を愛する工務店

島根半島(北山)には黒松がたくさん自生していたようです。
弊社の先代のころまでは材木屋さんに「黒松会」というのがあり、大工さんたちが沢山会合をされていました。
その時代、主屋普請するときは、一本の黒松の原木で客間の二間を造作するのがステータスだったようです。
その頃は黒松の天井板が二間分で車が買えるくらい高級品だ多様です。それも自分の山で取れた木ならばもっと最高です。
そんな時代は床柱1本が100万円するものもあったし、床の間の松の地板1枚が100万円も出して買っていました。
そんな意識が残る私は、それに憧れを今でも感じています。
今工事しているお宅は、先代様のそんな語りを今度は私が次世代のお施主に語っています。納得いただき少しでも実現させることが先代へのご供養になるのかなと思い、材料剪定をしています。
現代の四角い家は和室もなくなり、床の間も無いものが主流です。
私が手掛ける残り少ないお家は、「和」を取り戻せればいいなと思っています。
↓【本間の欅の玄関ホール床板】3m×4m、4枚繋ぎ合わせているところです。すごく重たいです。

↓【黒松の長押及び、あり壁なげし】4m物、重厚感のある雄松です。 かなり古いもを加工して現代に蘇らせました。

↓【黒松の格縁(ごうぶち)】4m物、削る前の黒松です。これが銘木に化けるのです。

↓【黒松の幅広天井板】こんなもの僕も見たことありませんでした。(削る前です)
