社長ブログ
熊本地震から10年
■熊本地震から10年 ― 現場で学んだ本当の耐震
2016年4月に発生した熊本地震から、早いもので10年が経過しました。
当時、現地で被害を目の当たりにした衝撃は、今でも鮮明に記憶に残っています。
この地震では、4月14日にM6.5の前震、そして4月16日にM7.3の本震が発生し、いずれも震度7を観測しました。
同一の地震活動で震度7が2回観測されたのは、当時としては前例のない出来事でした。
■これまでの「常識」が通用しなかった現実
建築の世界ではかつて、
- 大きな地震は一度きり
- 縦揺れと横揺れは分けて考える
- 極端な条件は起こりにくい
といった前提で設計が行われてきました。
しかし熊本地震は、それらの前提を覆しました。
特に「連続する強い揺れ」は、建物に想像以上のダメージを与えることが明らかになりました。
■これまで取り組んできた耐震へのこだわり
当社では創業当時より、
- 安全率を1.75~2.0倍確保
- 筋違の施工精度の徹底管理
- 釘の本数・長さまで厳密に確認
- 通し柱には135mm~150mm角を採用
など、「万が一」を想定した施工を徹底してきました。
たとえ現場でわずかな施工ミスがあっても、建物全体として安全性を保てるよう、常に余裕を持たせた設計を心がけてきました。
■被害調査から見えてきた重要なポイント
熊本の現地調査で強く感じたのは、耐震性は「量」だけでなく「バランス」が重要であるということです。
- 南側の大開口により壁が不足した住宅
- 筋違が一方向に偏った建物
- 結果として発生した「ねじれ」による倒壊
これらは、「壁量は足りていても配置が不適切」であった可能性が高いと考えられます。
■2000年基準と耐震等級の重要性
2000年の建築基準法改正により、
- 壁配置のバランス
- 接合部の強化
- 構造全体の整合性
が重視されるようになりました。
その後の調査では、耐震等級3の建物は大きな被害を受けていなかったという結果も報告されています。
これは、単なる強度ではなく「建物全体のバランス設計」が機能していた証拠といえます。
■2度の震度7が教えたこと
熊本地震で特に重要だったのは、「繰り返しの揺れ」です。
1度目の地震でダメージを受けた建物に、
再び震度7の揺れが加わることで、
- 木材の破断
- 接合部の破壊
- 構造バランスの崩壊
が一気に進行しました。
■これからの住まいづくり
現在の耐震設計は、
- 壊れないための「耐震」
- 揺れを吸収する「制震」
- 揺れを伝えにくくする「免震」
へと進化しています。
そして何より重要なのは、
一度ダメージを受けても致命的な倒壊を防ぐ設計です。
■最後に
私たちはこれからも、
「どんな地震が来ても、家族の命を守る家」
を第一に考え、設計・施工に取り組んでまいります。
熊本地震の教訓を決して忘れず、
より安全で安心できる住まいづくりを追求していきます。

市役所

車中より

ちょっと見はどうなっているか分りませんが、1階がないです。

これも1階がありませんでした。
この団地は、西に敷地が階段状に下がっていて、おそらく地震波が隣に伝わる場所がなく、地盤が波打ち際のように上下に暴れたと思います。