社長ブログ
壁直下率(60%以上)とは
新築でもリノベーションでもここが大事!
1. 2階の荷重はどう伝わるのか?
2階の重さ(荷重)は、柱や壁を通じて下に伝わります。もし、2階の真下に壁がないと、2階の重さが1本の柱に集中してしまいます。これだと、その柱が耐えきれずに壊れることがあります。
2. 地震の横揺れはどう影響するのか?
地震で建物が横に揺れると、その揺れが建物に伝わります。もし1階と2階の壁がズレている場合、揺れがうまく下に伝わらず、1階と2階の壁がバランスよく力を受けられなくなります。これが倒壊の原因になります。
震災の後の写真を使わせてもらってますが、あくまでも写真判定ですので、現実とは違うことをご理解ください。
平屋かと思って見ていると、瓦礫があるので2階建てのようです。
なぜ、このような壁しか無い建物が倒壊するのでしょうか?
- 壁の位置ずれ: 1階と2階の壁が同じ面に見えるものの、実際には1階の壁が2階よりも1メートル程度手前にずれているという点です。これにより、1階の壁は2階の壁を支える役割を十分に果たせず、上部構造の重量が適切に分散されないことになります。
- 通し柱への負荷集中: もし2階の真下に1階の壁がない場合、2階の壁や屋根の重量は通し柱に直接かかることになります。この状態では、通し柱がすべての荷重を受けるため、特に横揺れが発生した場合にその通し柱に大きな負荷がかかります。この負荷が大きくなると、柱が破損する可能性があります。
- 構造的な弱点: 在来工法で使われる通し柱は、構造上、断面が小さくなることが多く、横揺れに対して非常に弱いです。特に、構造のズレが大きい場合、横からの力で柱が簡単に破損してしまいます。
- 横揺れに対する弱さ: この建物が前後方向には強いとされている一方で、横揺れには弱かった可能性があります。建物が横揺れに対して十分な耐性を持っていなければ、通し柱が倒壊し、その結果、建物全体が崩壊することにつながります。
A面の直下B面には壁が無く、A面の地震力がC面にうまく伝わらず倒壊したように思われます。
3. 壁直下率って何?
壁直下率は、上の階の壁が下の階の壁とどれだけぴったり合っているかを示す数字です。もし上の階の壁が下の階の壁の真上にないと、上の階の重さがバランスよく下に伝わらず、建物が不安定になりやすいです。
4. DIYの時に気をつけるべきこと
家を改造する時は、壁や柱の位置が重要です。上の階の重さや地震の揺れが均等に伝わるように考えて作業することが大切です。バランスが悪いと、地震で建物が倒れるリスクが高くなります。
つまり、建物は重さをうまく下に伝えるための「柱」と「壁」の配置がとても重要です。これを無視すると、地震や揺れに弱くなり、最終的に倒れたり壊れたりすることがあります。
画像は下記より使用させていただきました。